妻の愛

夕飯をパスタにしたが、塩が効きすぎて、かなりしょっぱくなってしまった。
もう食べられない。
妻はがんばって食べてくれているが、かなりまずいに違いない。

捨てればいいのに、一生懸命食べてくれている。
ありがとうと思う。

前は全然こんな気持ちにならなかった。
前は、なんで俺だけが家事と内職をしなくちゃいけないんだとか、俺だけががんばってて、本当にもうこんな生活は嫌だとか、その延長線に

自殺

があったのだと今ならわかる。

俺は死にたかった。
楽になりたかった。
でも、薬を飲んで、俺は意識がないままに、服を脱ぎ捨て、風呂場に入り、全裸のままで、妻の名前を呼び続けたそうだ。
その声で妻が起きて、発見し、なんとか胃洗浄が間に合い、俺は助かった。

致死量にいたる薬の量。
どうしてなのと、何度も繰りかえしただろう妻。
本当に俺は取り返しのつかないことをしたのだ。

でも、俺は自分をゆるそうと思う。
俺は本当に追い詰められていたのだ。

それに妻は一度も俺を責めなかった。

コメントを残す